超高齢者社会の中で

雨のため、バスで講習会場へ向かう時のことです。

バス停には、すでに何人かの人たちが列を作っていましたが、その中に3人の高齢の女性が混じっていました。

やがてバスが到着すると、その方たちはゆっくりと乗り口の方へ向かったのですが、その動作の鈍い事といったらありません。

 

でも、これは仕方がないですよね?

歳を取れば動きがスローモーになるのはやむを得ないことです。

ただ、私が気になったのはその後の彼女(?)たちの行動です。

待ち時間はたっぷりあったのですから、あらかじめ用意しておけばいいものを、揃いも揃って3人共にバスに乗り込んだ所で立ち止まり、やおら「パス」を探し始めたのです。

 

その間後ろに並んでいた私たちはそぼ降る雨に打たれながら待たなければなりませんでした。

とりたて、騒ぐほどのことではないかと思うでしょうが、私にとってこの光景は決して他人事とは思えなかったのです。

これから先、日本は超高齢者社会を迎えると云われています。

既にその仲間入りをしている私も遅かれ早かれ、同じような行為をして回りに迷惑を掛けてしまう時が来るのでしょうからね?

我儘や迷惑行為をして、それが通らなければ歳のせいだと開き直るのでは、ただでさえ迷惑がられている高齢者はますますお荷物扱いされてしまいます。

そのようなことの無いように、これからは回りから疎外されず長年培った経験をもとに少しでも人の役に立つ老人になりたいものです。