スーツの想い出

まだまだ、捨てたもんではありませんね?
まだまだ、捨てたもんではありませんね?

ここ数年、冠婚葬祭を除いてスーツなど着ることは殆んどありませんでしたが、つい先日『やんごとなき事情』により、スーツを着て出かける機会がありました。

久しぶりにスーツに身を固め颯爽と出かけたまでは良いのですが、何ともネクタイが鬱陶しくてたまりませんでした。

 

こんな窮屈な恰好をして何十年間も会社勤めをしていたのかと思うと、今更ながらにゾ~ッとしてしまいますね。

最近でこそ、多くの会社がノーネクタイでの出社を認めているようですが、私の若い頃はネクタイの着用は勿論のこと、ワイシャツも白の長袖しか認めてくれませんでした。

当時から素直で純情だった私は、それが当たり前だと思って真夏でもネクタイをキチッと締めて、あちらこちら飛び回っていたのですから、慣れというのは怖ろしいものですね。

 

ただし、よく汗を掻きましたので、おかげでスーツの寿命が極端に短かくなったような気がします。

営業マンは中身より「見て呉れ」で勝負だ!と、自分なりのポリシーを持っていましたから、汗で型崩れのしたスーツをいつまでも着ているわけにはいきません。

ある程度着たら当然買い替えなければいけないわけですが、安月給の身ですから高いものは買えませんよね。

安くて見栄えのするスーツを探すのにずいぶん苦労した覚えがあります。

 

でも、30歳過ぎになってから収入も安定してきて、初めてオーダーメードのスーツを買ったときは嬉しかったですねぇ!

これでやっと本物の営業マンの仲間入りが出来たかと思うと、いたく感動したものです。

 

街角のショーウインドに映る私のスーツ姿を見ていたら、ついつい遠い昔のことを思い出してしまいました。