前菜だけで?

本格的なイタリアンレストランのコース料理を頂いてきました。

「シャーラ」というこの店、アクセスは決して良いとは言えませんが、リーズナブルな値段でイタリアンが楽しめるとあって週末は予約がないと入れない位人気の高い店だということです。

 

瀟洒な煉瓦造りの店内に入って席へ着くと、いかにもイタリアンのシェフらしいでっぷり太ったご主人がやってきてコースに出てくる料理の説明をしてくれました。

こんなことは初めての経験なので、何となく雰囲気が盛り上がってきてしまいました。

 

まず最初は、「ヒラメのカルパッチョ」が出てきました。

これを食べただけで、この店が只者ではないことが分りました。

旨く説明できないのですが、ヒラメの食感と旬の野菜がソースのさっぱりした味によって見事に調和されているのです。

 

続いて上品な感じの5種類の前菜が、これまた小洒落たお皿に盛られての登場です。

これはですね、味と云いボリュームと云い、前菜というよりメインディッシュとしても充分通用するくらいの美味しさでした。

 

3品目はニューカレドニアから空輸されたという、「天使のエビ」のボイルでした。

私は初めて食べたのですが、最近高級ホテルや味にうるさいレストランの間ではちょっとしたブームになっているそうではないですか?

プリプリした肉の甘さが「天使のエビ」の名にふさわしい何とも言えない味でした。

 

とにかくボリュームのある豪華食材が目白押しで出てくるものですから、この辺りから徐々にお腹が苦しくなってきてしまったのですよ。

同席のメンバーも同じ思いの様で、フォークとナイフの動きが、すっかり鈍くなってきてしまいました。

そして、ついに4品目の前菜を食べたところで、一同小休止に入ってしまったのです。

 

コース料理を頼んでおいて前菜だけでギブアップしてしまうとは、あんまりですよね?

この店にとっては前代未聞の出来事だったかもしれません。

そんな話をしながらワイングラスを傾けていると、なんとなくお腹の中に少しばかり隙間が出てきたのです。

そこで、シェフお勧めの本日のパスタ「カルボナーラ」を頂くことにしました。

このパスタの味は、もう解説する必要がないほどおいしかったです。

あれだけ、お腹が一杯だったはずなんですがねぇ!

 

 

そのあとにはメインの肉料理が控えていたのですが、さすがにそれだけは勘弁して貰いました。

落ち着いた雰囲気の中での豪華なディナー!

大満足の夜でした。