町の自転車屋さん

愛車のブラックホーク・ワンがパンクしてしまいました。

私にとって自転車が使えないというのは足をもぎ取られたのも同然ですから、早速近所の自転車屋さんに向かいました。

パンクぐらいすぐ直してもらえると思っていたのが大間違いで、店の前には修理待ちの自転車が何台も並んでいるではありませんか!?

 

近くに自転車さんが無いせいでしょうね?

私が待っている間にもパンクや故障だという自転車を持った客が次々に現れます。

中には新車の注文をする人などもいて、まさに大盛況なのですよ。

 

それでも、年輩のご主人は軽口をたたきながら1台ずつ丁寧に、しかも手際よく修理していました。

最近では量販店やチエーン店の進出で、こうした町の自転車屋さんは青息吐息だと思っていたのですが、とんでもありませんでした。

地元の人達を相手に立派にその存在感を示していたのです。

 

確かにパンクやペダルの不具合を、すぐに見てくれる自転車屋さんが近場にないと困ってしまいますからね。

 

ただ、帰り際にご主人が誰ともなしにつぶやいたひと言は時代の流れを物語っているような気がして思わずジ~ンときてしまいました。

「この店も後継ぎがいなくてなぁ、俺の代でお終いなんだよ・・・。」

深いしわの刻まれた横顔には何とも云えない哀愁が漂っていました。