電気ブラン

浅草に遊びに行った友人から神谷バーの「電気ブラン」をお土産に頂きました。

この古めかしいネーミングは遠い青春時代を思い起こしてくれるようです。

そうです、今から半世紀近く前、まだ私がうら若き高校生の時の出来事です。

級友の家に遊びに行くと、一杯機嫌のオヤジさんが突然現れて「高校生ならこれぐらいの酒飲んでみろ!」と無理矢理(?)飲まされたのが、この電気ブランだったのです。

もちろん、当時の私に酒の味など分かろうはずがありません。

ただし、口の中に火が付いたような強烈な味だったことは今でもうっすらと覚えています。

 

「高校生が酒を?」と思うかも知れませんが、昭和30年代までは一部の地域では高校生の飲酒が認められていたのです。

おおらかな時代でしたねぇ!

 

さて、早速頂いてみることに。

まずはそのままストレートでグイッと一気にいってみました。

口の中に広がるほのかな甘みと喉越しの強い刺激は相変らず昔のままでした。

当時と違うのはこの強い酒を味わいながら飲めるようになった事でしょうかね?

 

飲みながら思ったのですが、電気ブランのようにアルコール度数が高い酒は食前より、グラッパと同じく食後に飲む方が適しているような気がしました。

長年、お酒を飲み続けていると色々なことが分ってくるものです。

ともかく思わぬところで懐かしい味を楽しむことが出来ました。

 

※グラッパ:ブドウの搾りかすから作るブランデーのこと。