駄作?

昨年から気になっていた東野圭吾の「マスカレードホテル」を読んでみました。

都心の高級ホテルを舞台にしたミステリーですが、結論から言うと最後まで読むのが苦痛になるくらいの駄作でした。

 

推理小説のセオリーどおり、前半に解決への足がかりとなる様々な伏線が張られているのですが、その設定に無理がありすぎて真実味が伝わってこないのです。

もちろん、小説ですから多少荒唐無稽なところがあっても許されるのでしょうが、ストーリーの至るところに矛盾が散見しているのです。

 

ですから、最後に主人公が事件解決のキーになる重要なトリックを見破るきっかけも、なんとも陳腐なこじつけになってしまったのが残念でした。

 

東野圭吾といえば当代随一の売れっ子ですから、たまには平凡な作品が生まれることもあるでしょうが、今回ばかりは間違いなく駄作だと私は思っております。

 

※マスカレード:仮面舞踏会の意