お弁当の悲劇

 

パートタイムの時間帯が夕食と重なるため、途中で軽い食事を取らないことには仕事になりません。

 

そこで、私はおにぎり1個と麦茶を持参して、そそくさと済ませてしまうのですが、殆どの人は本格的な弁当と味噌汁まで用意してきています。

 

それはそれで結構なことなんですが、私の粗末な食事を気の毒がって「よかったらどうぞ!」といって大根の煮物や糠漬けのお新香などを差し出してくれる人がいるのですよ。

 

気持ちは大変嬉しいのですが、私にとって知らない人が作った料理を口にすることは拷問にも等しいのです。

 

特に煮物のように手の混んだ料理ほど受け付けることが出来ません。

 

だからといって、無下に断ることも出来ませんので、一口だけ頂くことにしています。

 

でも、その時の苦痛たるや筆舌に尽くし難い思いがするわけであります。

 

それなら、レストランや寿司屋はどうなんだと云われると、これがナンでもないんですよね。

 

自分でも嫌な性格だということは重々承知しておりますが、こればかりは如何ともしがたい問題でありますので、どうかお気遣い頂くことの無きよう伏してお願い申し上げる次第でございます。